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【1950年】
文化財保護法 改正のポイントQ&A・官報より】
[昭和25年5月30日 法律214号]
[最近改正(現行) 平成8年6月12日法律第66号]
文化財保護法の改正について
 現行の文化財保護法は平成8年度に施行されたものですが、その後5回の改正が行われています。
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《地方分権関係》2000年(平12)4月1日施行 (本文中赤字部分)
 ・「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(平成11年7月16日法律第87号)
  ※「Digital Archaeology Resources in Japan」で全文公開されています
《中央省庁再編関係》2001年(平13)1月6日施行 (本文中茶字部分)
 ・「中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律(平成11年7月16日法律第102号)」
 ・「中央省庁等改革関係法施行法(平成11年12月22日法律第160号)」
 ・「独立行政法人国立博物館法(平成11年12月22日法律第178号)」
 ・「独立行政法人文化財研究所法(平成11年12月22日法律第179号)」


  文化財保護法


第1章   総 則 (第1条〜第4条)
第2章   削 除 (第5条〜第26条)
第3章   有形文化財
 第1節   重要文化財 (第27条〜第56条)
  第1款 指 定 (第27条〜第29条)
  第2款 管 理 (第30条〜第34条)
  第3款 保 護 (第34条の2〜第47条)
  第4款 公 開 (第47条の2〜第53条)
  第5款 調 査 (第54条〜第55条)
  第6款 雑 則 (第56条)
 第2節   登録有形文化財 (第56条の2〜第56条の2の11)
 第3節   重要文化財及び登録有形文化財以外の有形文化財 (第56条の2の12)
第3章の2 無形文化財 (第56条の3〜第56条の9)
第3章の3 民俗文化財 (第56条の10〜第56条の21)
第4章   埋蔵文化財 (第57条〜第68条)
第5章   史跡名勝天然記念物 (第69条〜第83条)
第5章の2 伝統的建造物群保存地区 (第83条の2〜第83条の6)
第5章の3 文化財の保存技術の保護 (第83条の7〜第83条の12)
第5章の4 文化財保護審議会 (第84条〜第84条の4)
第6章   補 則
 第1節 聴聞、意見の聴取及び不服申立て (第85条〜第85条の8)
 第2節 国に関する特例 (第86条〜第97条の5)
 第3節 地方公共団体及び教育委員会 (第98条〜第105条の
第7章   罰 則(第106条〜第112条)
附則(第113条〜第130条)

第1章 総 則

(この法律の目的)
第1条 この法律は、文化財を保存し、且つ、その活用を図り、もつて国民の文化的向上に資するとともに、世界文化の進歩に貢献することを目的とする。

(文化財の定義)
第2条 この法律で「文化財」とは、次に掲げるものをいう。
 1 建造物、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書その他の有形の文化的所産で我が国にとつて歴史上又は芸術上価値の高いもの(これらのものと一体をなしてその価値を形成している土地その他の物件を含む。)並びに考古資料及びその他の学術上価値の高い歴史資料(以下「有形文化財」という。)
 2 演劇、音楽、工芸技術その他の無形の文化的所在で我が国にとつて歴史上又は芸術上価値の高いもの(以下「無形文化財」という。)
 3 衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件で我が国民の生活の推移の理解のため欠くことのできないもの(以下「民俗文化財」という。)
 4 貝づか、古墳、都城跡、城跡、旧宅その他の遺跡で我が国にとつて歴史上又は学術上価値の高いもの、庭園、橋梁、峡谷、海浜、山岳その他の名勝地で我が国にとつて芸術上又は観賞上価値の高いもの並びに動物(生息地、繁殖地及び渡来地を含む。)、植物(自生地を含む。)及び地質鉱物(特異な自然の現象の生じている土地を含む。)で我が国にとつて学術上価値の高いもの(以下「記念物」という。)
 5 周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している伝統的な建造物群で価値の高いもの(以下「伝統的建造物群」という。)

 この法律の規定(第27条から第29条まで、第37条、第55条第1項第4号、第84条の2第1項第1号、第88条、第94条及び第115条の規定を除く。)中「重要文化財」には、国宝を含むものとする。

 この法律の規定(第69条第70条第71条第77条第83条第1項第4号、第84条の2第1項第5号及び第6号、第88条並びに第94条の規定を除く。)中「史跡名勝天然記念物」には、特別史跡名勝天然記念物を含むものとする。

(政府及び地方公共団体の任務)
第3条 政府及び地方公共団体は、文化財がわが国の歴史、文化等の正しい理解のため欠くことのできないものであり、且つ、将来の文化の向上発展の基礎をなすものであることを認識し、その保存が適切に行われるように、周到の注意をもつてこの法律の趣旨の徹底に努めなければならない。

(国民、所有者等の心構)
第4条 一般国民は、政府及び地方公共団体がこの法律の目的を達成するために行う措置に誠実に協力しなければならない。

  文化財の所有者その他の関係者は、文化財が貴重な国民的財産であることを自覚し、これを公共のために大切に保存するとともに、できるだけこれを公開する等その文化的活用に努めなければならない。

  政府及び地方公共団体は、この法律の執行に当つて関係者の所有権その他の財産権を尊重しなければならない。

第4章 埋蔵文化財

(調査のための発掘に関する届出、指示及び命令)
第57条 土地に埋蔵されている文化財(以下「埋蔵文化財」という。)について、その調査のため土地を発掘しようとする者は、文部科学省令の定める事項を記載した書面をもつて、発掘に着手しようとする日の30日前までに文化庁長官に届け出なければならない。
ただし、文部科学省令の定める場合は、この限りでない。

  埋蔵文化財の保護上特に必要があると認めるときは、文化庁長官は、前項の届出に係る発掘に関し必要な事項及び報告書の提出を指示し、又はその発掘の禁止、停止若しくは中止を命ずることができる。
 
(土木工事等のための発掘に関する届出及び指示)
第57条の2 土木工事その他埋蔵文化財の調査以外の目的で、貝づか、古墳その他埋蔵文化財を包蔵する土地として周知されている土地(以下「周知の埋蔵文化財包蔵地」という。)を発掘しようとする場合には、前条第1項の規定を準用する。この場合において、同項中「30日前」とあるのは、「60日前」と読み替えるものとする。

  埋蔵文化財の保護上特に必要があると認めるときは、文化庁長官は、前項で準用する前条第1項の届出に係る発掘に関し、当該発掘前における埋蔵文化財の記録の作成のための発掘調査の実施その他の必要な事項を指示することができる。

(国の機関等が行う発掘に関する特例)
第57条の3 国の機関、地方公共団体又は国若しくは地方公共団体の設立に係る法人で政令の定めるもの(以下この条及び第57条の6において「国の機関等」と総称する。)が、前条第1項に規定する目的で周知の埋蔵文化財包蔵地を発掘しようとする場合においては、同条の規定を適用しないものとし、当該国の機関等は、当該発掘に係る事業計画の策定に当たつて、あらかじめ、文化庁長官にその旨を通知しなければならない。

  文化庁長官は、前項の通知を受けた場合において、埋蔵文化財の保護上特に必要があると認めるときは、当該国の機関等に対し、当該事業計画の策定及びその実施について協議を求めるべき旨の通知をすることができる。

  前項の通知を受けた国の機関等は、当該事業計画の策定及びその実施について、文化庁長官に協議しなければならない。

  文化庁長官は、前2項の場合を除き、第1項の通知があつた場合において、当該通知に係る事業計画の実施に関し、埋蔵文化財の保護上必要な勧告をすることができる。

  前4項の場合において、当該国の機関等が各省各庁の長(国有財産法(昭和23年法律第73号)第4条第2項に規定する各省各庁の長をいう。以下同じ。)であるときは、これらの規定に規定する通知、協議又は勧告は、文部科学大臣を通じて行うものとする。

(埋蔵文化財包蔵地の周知)
第57条の4 国及び地方公共団体は、周知の埋蔵文化財包蔵地について、資料の整備その他その周知の徹底を図るために必要な措置の実施に努めなければならない。

  国は、地方公共団体が行う前項の措置に関し、指導、助言その他の必要と認められる援助をすることができる。
 
(遺跡の発見に関する届出、停止命令等)
第57条の5 土地の所有者又は占有者が出土品の出土等により貝づか、住居跡、古墳その他遺跡と認められるものを発見したときは、第57条第1項の規定による調査に当たつて発見した場合を除き、その現状を変更することなく、遅滞なく、文部科学省令の定める事項を記載した書面をもつて、その旨を文化庁長官に届け出なければならない。
ただし、非常災害のために必要な応急措置を執る場合は、その限度において、その現状を変更することを妨げない。
 
  文化庁長官は、前項の届出があつた場合において、当該届出に係る遺跡が重要なものであり、かつ、その保護のため調査を行う必要かあると認めるときは、その土地の所有者又は占有者に対し、期間及び区域を定めて、その現状を変更することとなるような行為の停止又は禁止を命ずることができる。
   ただし、その期間は、3箇月を超えることかできない。

  文化庁長官は、前項の命令をしようとするときは、あらかじめ、関係地方公共団体の意見を聴かなければならない。

  第2項の命令は、第1項の届出があつた日から起算して1箇月以内にしなければならない。

  第2項の場合において、同項の期間内に調査が完了せず、引き続き調査を行う必要があるときは、文化庁長官は、1回に限り、当該命令に係る区域の全部又は一部について、その期間を延長することかできる。
 ただし、当該命令の期間が、同項の期間と通算して6箇月を超えることとなつてはならない。

  第2項及び前項の期間を計算する場合においては、第1項の届出があつた日から起算して第2項の命令を発した日までの期間が含まれるものとする。

  文化庁長官は、第1項の届出がなされなかつた場合においても、第2項及び第5項に規定する措置を執ることができる。

  文化庁長官は、第2項の措置を執つた場合を除き、第1項の届出がなされた場合には、当該遺跡の保護上必要な指示をすることができる。前項の規定により第2項の措置を執つた場合を除き、第1項の届出がなされなかつたときも、同様とする。

  第2項の命令によつて損失を受けた者に対しては、国は、その通常生ずべき損失を補償する。

10  前項の場合には、第41条第2項から第4項までの規定を準用する。

(国の機関等の遺跡の発見に関する特例)
第57条の6 国の機関等が前条第1項に規定する発見をしたときは、同条の規定を適用しないものとし、第57条第1項又は第58条の2第1項の規定による調査に当たつて発見した場合を除き、その現状を変更することなく、遅滞なく、その旨を文化庁長官に通知しなければならない。
 ただし、非常災害のために必要な応急措置を執る場合は、その限度において、その現状を変更することを妨げない。

  文化庁長官は、前項の通知を受けた場合において、当該通知に係る道路が重要なものであり、かつ、その保護のため調査を行う必要があると認めるときは、当該国の機関等に対し、その調査、保存等について協議を求めるべき旨の通知をすることかできる。

  前項の通知を受けた国の機関等は、文化庁長官に協議しなければならない。

  文化庁長官は、前2項の場合を除き、第1項の通知があつた場合において、当該遺跡の保護上必要な勧告をすることができる。

  前4項の場合には、第57条の3第5項の規定を準用する。

(文化庁長官による発掘の施行)
第58条 文化庁長官は、歴史上又は学術上の価値が特に高く、かつ、その調査が技術的に困離なため国において調査する必要があると認められる埋蔵文化財については、その調査のため土地の発掘を施行することができる。

  前項の規定により発掘を施行しようとするときは、文化庁長官は、あらかじめ、当該土地の所有者及び権原に基づく占有者に対し、発掘の目的、方法、着手の時期その他必要と認める事項を記載した令書を交付しなければならない。

  第1項の場合には、第39条(同条第3項において準用する第32条の2第5項の規定を含む。)及び第41条の規定を準用する。

(地方公共団体による発掘の施行)
 第58条の2 地方公共団体は、文化庁長官が前条第一項の規定により発掘を施行するものを除き、埋蔵文化財について調査する必要があると認めるときは、埋蔵文化財を包蔵すると認められる土地の発掘を施行することができる。

 前項の規定により発掘を施行しようとする場合において、その発掘を施行しようとする土地が国の所有に属し、又は国の機関の占有するものであるときは、教育委員会は、あらかじめ、発掘の目的、方法、着手の時期その他必要と認める事項につき、関係各省各庁の長その他の国の機関と協議しなければならない。

 地方公共団体は、第1項の発掘に関し、事業者に対し協力を求めることができる。

 文化庁長官は、地方公共団体に対し、第1項の発掘に関し必要な指導及び助言をすることができる。

 国は、地方公共団体に対し、第1項の発掘に要する経費の一部を補助することができる。

(返還又は通知等)
第59条 第58条第1項の規定による発掘により文化財を発見した場合において、文化庁長官は、当該文化財の所有者が判明しているときはこれを所有者に返還し、所有者が判明しないときは、遺失物法(明治32年法律第87号)第13条で準用する同法第1条第1項の規定にかかわらず、警察署長にその旨を通知することをもつて足りる。

 前項の規定は、前条第1項の規定による発掘により都道府県又は地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市若しくは同法第252条の22第1項の中核市(以下「指定都市等」という。)の教育委員会が文化財を発見した場合における当該教育委員会について準用する。

  第1項(前項において準用する場合を含む。)の通知を受けたときは、警察署長は、直ちに当該文化財につき遺失物法第13条において準用する同法第1条第2項の規定による公告をしなければならない。

(提出)
第60条 遺失物法第13条で準用する同法第1条第1項の規定により、埋蔵物として差し出された物件が文化財と認められるときは、警察署長は、直ちに当該物件を当該物件の発見された土地を管轄する都道府県の教育委員会(当該土地が指定都市等の区域内に存する場合にあつては、当該指定都市等の教育委員会。次条において同じ。)に提出しなければならない。
 ただし、所有者の判明している場合は、この限りでない。

(鑑査)
第61条 前条の規定により物件が提出されたときは、都道府県の教育委員会は、当該物件が文化財であるかどうかを鑑査しなければならない。

  文化庁長官は、前項の監査の結果当該物件を文化財と認めたときは、その旨を警察署長に通知し、文化財でないと認めたときは、当該物件を警察署長に差し戻さなければならない。

(引渡
第62条 第59条第1項に規定する文化財又は同条第2項若しくは前条第2項に規定する文化財の所有者から、警察署長に対し、その文化財の返還の請求があつたときは、文化庁長官又は都道府県若しくは指定都市等の教育委員会は、当該警察署長にこれを引き渡さなければならない。
 
(国庫帰属及び報償金)
第63条 第59条第1項に規定する文化財又は第61条第2項に規定する文化財(国の機関又は独立行政法人国立博物館若しくは独立行政法人文化財研究所が埋蔵文化財の調査のための土地の発掘により発見したものに限る。)で、その所有者が判明しないものの所有権は、国庫に帰属する。
 この場合においては、文化庁長官は、当該文化財の発見された土地の所有者にその旨を通知し、かつ、その価格の二分の一に相当する額の報償金を支給する。

  前項の場合には、第41条第2項から第4項までの規定を準用する。

(都道府県帰属及び報償金)
第63条の2 第59条第2項に規定する文化財又は第61条第2項に規定する文化財(前条第1項に規定するものを除く。)で、その所有者が判明しないものの所有権は、当該文化財の発見された土地を管轄する都道府県に帰属する。この場合においては、当該都道府県の教育委員会は、当該文化財の発見者及びその発見された土地の所有者にその旨を通知し、かつ、その価格に相当する額の報償金を支給する。

 前項に規定する発見者と土地所有者とが異なるときは、前項の報償金は、折半して支給する。

 第1項の報償金の額は、当該都道府県の教育委員会が決定する。

 前項の規定による報償金の額については、第41条第3項の規定を準用する。

 前項において準用する第41条第3項の規定による訴えにおいては、都道府県を被告とする。

(譲与等)
第64条 政府は、第63条第1項の規定により国庫に帰属した文化財の保存のため又はその効用から見て国が保有する必要がある場合を除いて、当該文化財の発見された土地の所有者に、その者が同条の規定により受けるべき報償金の額に相当するものの範囲内でこれを譲与することができる。

  前項の場合には、その譲与した文化財の価格に相当する金額は、第63条に規定する報償金の額から控除するものとする。

  政府は、第63条第1項の規定により国庫に帰属した文化財の保存のため又はその効用から見て国が保有する必要がある場合を除いて、独立行政法人国立博物館若しくは独立行政法人文化財研究所又は当該文化財の発見された土地を管轄する地方公共団体に対し、その申請に基き、当該文化財を譲与し、又は時価よりも低い対価で譲渡することができる。


第64条の2 都道府県の教育委員会は、第63条の2第1項の規定により当該都道府県に帰属した文化財の保存のため又はその効用から見て当該都道府県が保有する必要がある場合を除いて、当該文化財の発見者又はその発見された土地の所有者に、その者が同条の規定により受けるべき報償金の額に相当するものの範囲内でこれを譲与することができる。

 前項の場合には、その譲与した文化財の価格に相当する金額は、第63条の2に規定する報償金の額から控除するものとする。

(遺失物法の適用)
第65条 埋蔵文化財に関しては、この法律に特別の定のある場合の外、遺失物法第13条の規定の適用があるものとする。

第66条から第68条まで 削除

第5章 史跡名勝天然記念物

(指定)
第69条 文部科学大臣は、記念物のうち重要なものを史跡、名勝又は天然記念物(以下「史跡名勝天然記念物」と総称する。)に指定することができる。

  文部科学大臣は、前項の規定により指定された史跡名勝天然記念物のうち特に重要なものを特別史跡、特別名勝又は特別天然記念物(以下「特別史跡名勝天然記念物」と総称する。)に指定することができる。
 
  前2項の規定による指定は、その旨を官報で告示するとともに、当該特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物の所有者及び権原に基く占有者に通知してする。
 
  前項の規定により通知すべき相手方が著しく多数で個別に通知し離い事情がある場合には、文部科学大臣は、同項の規定による通知に代えて、その通知すべき事項を当該特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物の所在地の市(特別区を含む。以下同じ。)町村の事務所又はこれに準ずる施設の掲示場に掲示することができる。
 この場合においては、その掲示を始めた日から2週間を経過した時に前項の規定による通知が相手方に到達したものとみなす。

  第1項又は第2項の規定による指定は、第3項の規定による官報の告示があつた日からその効力を生ずる。但し、当該特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物の所有者又は権原に基く占有者に対しては、第3項の規定による通知が到達した時又は前項の規定によりその通知が到達したものとみなされる時からその効力を生ずる。

  文部科学大臣は、第1項の規定により名勝又は天然記念物の指定をしようとする場合において、その指定に係る記念物が自然環境の保護の見地から価値の高いものであるときは、環境大臣と協議しなければならない。

(仮指定)
第70条 前条第1項の規定による指定前において緊急の必要があると認めるときは、都道府県の教育委員会は、史跡名勝天然記念物の仮指定を行うことができる。

  前項の規定により仮指定を行つたときは、都道府県の教育委員会は、直ちにその旨を文部科学大臣に報告しなければならない。

  第1項の規定による仮指定には、前条第3項から第5項までの規定を準用する。
 
(所有権等の尊重及び他の公益との調整)
第70条の2 文部科学大臣又は都道府県の教育委員会は、第69条第1項若しくは第2項の規定による指定又は前条第1項の規定による仮指定を行うに当つては、特に、関係者の所有権、鉱業権その他の財産権を尊重するとともに、国土の開発その他の公益との調整に留意しなければならない。

  文部科学大臣又は文化庁長官は、名勝又は天然記念物に係る自然環境の保護及び整備に関し必要があると認めるときは、環境大臣に対し、意見を述べることができる。
 この場合において、文化庁長官が意見を述べるときは、文部科学大臣を通じて行うものとする。

 環境大臣は、自然環境の保護の見地から価値の高い名勝又は天然記念物の保存及び活用に関し必要があると認めるときは、文部科学大臣に対し、又は文部科学大臣を通じ文化庁長官に対して意見を述べることができる。


(解除)
第71条 特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物がその価値を失つた場合その他特珠の事由のあるときは、文部科学大臣又は都道府県の教育委員会は、その指定又は仮指定を解除することができる。

  第70条第1項の規定により仮指定された史跡名勝天然記念物につき第69条第1項の規定による指定があつたとき、又は仮指定があつた日から2年以内に同条同項の規定による指定がなかつたときは、仮指定は、その効力を失う。

  第70条第1項の規定による仮指定が適当でないと認めるときは、文部科学大臣は、これを解除することができる。

  第1項又は前項の規定による指定又は仮指定の解除には、第69条第3項から第5項までの規定を準用する。
 
(管理団体による管理及び復旧)
第71条の2 史跡名勝天然記念物につき、所有者がないか若しくは判明しない場合又は所有者若しくは第74条第2項の規定により選任された管理の責に任ずべき者による管理が著しく困離若しくは不適当であると明らかに認められる場合には、文化庁長官は、適当な地方公共団体その他の法人を指定して、当該史跡名勝天然記念物の保存のため必要な管理及び復旧(当該史跡名勝天然記念物の保有のため必要な施設、設備その他の物件で当該史跡名勝天然記念物の所有者の所有又は管理に属するものの管理及び復旧を含む。)を行わせることができる。

  前項の規定による指定をするには、文化庁長官は、あらかじめ、指定しようとする地方公共団体その他の法人の同意を得なければならない。

  第1項の規定による指定は、その旨を官報で告示するとともに、当該史跡名勝天然記念物の所有者及び権原に基く占有者並びに指定しようとする地方公共団体その他の法人に通知してする。

  第1項の規定による指定には、第69条第4項及び第5項の規定を準用する。

第71条の3 前条第1項に規定する事由が消滅した場合その他特殊の事由があるときは、文化庁長官は、管理団体の指定を解除することができる。

  前項の規定による解除には、前条第3項並びに第69条第4項及び第5項の規定を準用する。

第72条 第71条の2第1項の規定による指定を受けた地方公共団体その他の法人(以下この章及び第6章において「管理団体」という。)は、文部科学省令の定める基準により、史跡名勝天然記念物の管理に必要な標識、説明板、境界標、囲さくその他の施設を設置しなければならない。

  史跡名勝天然記念物の指定地域内の土地について、その土地の所在、地番、地目又は地積に異動があつたときは、管理団体は、文部科学省令の定めるところにより、文化庁長官にその旨を届け出なければならない。

  管理団体が復旧を行う場合は、管理団体は、あらかじめ、その復旧の方法及び時期について当該史跡名勝天然記念物の所有者(所有者が判明しない場合を除く。)及び権原に基く占有者の意見を聞かなければならない。

  史跡名勝天然記念物の所有者又は占有者は、正当な理由がなくて、管理団体が行う管理若しくは復旧又はその管理若しくは復旧のため必要な措置を拒み、妨げ、又は忌避してはならない。
 
第72条の2 管理団体が行う管理及び復旧に要する費用は、この法律に特別の定のある場合を除いて、管理団体の負担とする。

  前項の規定は、管理団体と所有者との協議により、管理団体が行う管理又は復旧により所有者の受ける利益の限度において、管理又は復旧に要する費用の一部を所有者の負担とすることを妨げるものではない。

  管理団体は、その管理する史跡名勝天然記念物につき観覧料を徴収することができる。


第73条 管理団体が行う管理又は復旧によつて損失を受けた者に対しては、当該管理団体は、その通常生ずべき損失を補償しなければならない。

  前項の補償の額は、管理団体(管理団体が地方公共団体であるときは、当該地方公共団体の教育委員会)が決定する。

  前項の規定による補償額については、第41条第3項の規定を準用する。

  前項で準用する第41条第3項の規定による訴えにおいては、管理団体を被告とする。
 
第73条の2 管理団体が行う管理には、第30条、第31条第1項及び第33条の規定を、管理団体が行う管理及び復旧には、第35条及び第47条の規定を、管理団体が指定され、又はその指定が解除された場合には、第56条第3項の規定を準用する。
 
(所有者による管理及び復旧)
第74条 管理団体がある場合を除いて、史跡名勝天然記念物の所有者は、当該史跡名勝天然記念物の管理及び復旧に当るものとする。

  前項の規定により史跡名勝天然記念物の管理に当る所有者は、特別の事情があるときは、適当な者をもつぱら自己に代り当該史跡名勝天然記念物の管理の責に任ずべき者(以下この章及び第6章において「管理責任者」という。)に選任することができる。
この場合には、第31条第3項の規定を準用する。

 
第75条 所有者が行う管理には、第30条、第31条第1項、第32条、第33条並びに第72条第1項及び第2項(同条第2項については、管理責任者がある場合を除く。)の規定を、所有者が行う管理及び復旧には、第35条及び第47条の規定を、所有者が変更した場合の権利義務の承継には、第56条第1項の規定を、管理責任者が行う管理には、第30条、第31条第1項、第32条第3項、第33条、第47条第4項及び第72条第2項の規定を準用する。
 
(管理に関する命令又は勧告)
第76条 管理が適当でないため史跡名勝天然記念物が滅失し、き損し、衰亡し、又は盗み取られる虞があると認めるときは、文化庁長官は、管理団体、所有者又は管理責任者に対し、管理方法の改善、保有施設の設置その他管理に関し必要な措置を命じ、又は勧告することができる。

  前項の場合には、第36条第2項及び第3項の規定を準用する。

(復旧に関する命令又は勧告)
第77条 文化庁長官は、特別史跡名勝天然記念物がき損し、又は衰亡している場合において、その保存のため必要があると認めるときは、管理団体又は所有者に対し、その復旧について必要な命令又は勧告をすることができる。

  文化庁長官は、特別史跡名勝天然記念物以外の史跡名勝天然記念物が、き損し、又は衰亡している場合において、その保存のため必要があると認めるときは、管理団体又は所有者に対し、その復旧について必要な勧告をすることができる。

  前2項の場合には、第37条第3項及び第4項の規定を準用する。
 
(文化庁長官による特別史跡名勝天然記念物の復旧等の施行)
第78条 文化庁長官は、左の各号の一に該当する場合においては、特別史跡名勝天然記念物につき自ら復旧を行い、又は滅失、き損、衰亡若しくは盗難の防止の措置をすることができる。
 1 管理団体、所有者又は管理責任者が前2条の規定による命令に従わないとき。
 2 特別史跡名勝天然記念物がき損し若しくは衰亡している場合又は滅失し、き損し、衰亡し、若しくは盗み取られる虞のある場合において、管理団体、所有者又は管理責任者に復旧又は滅失、き損、衰亡若しくは盗難の防止の措置をさせることが適当でないと認められるとき。

  前項の場合には、第38条第2項及び第39条から第41条までの規定を準用する。
 
(補助等に係る史跡名勝天然記念物譲渡の場合の納付金)
第79条 国が復旧又は滅失、き損、衰亡若しくは盗難の防止の措置につき第73条の2及び第75条で準用する第35条第1項の規定により補助金を交付し、又は第76条第2項で準用する第36条第2項、第77条第3項で準用する第37条第3項若しくは前条第2項で準用する第40条第1項の規定により費用を負担した史跡名勝天然記念物については、第42条の規定を準用する。
 
(現状変更等の制限及び原状回復の命令)
第80条 史跡名勝天然記念物に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、文化庁長官の許可を受けなければならない。
ただし、現状変更については維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置を執る場合、保存に影響を及ぼす行為については影響の軽微である場合は、この限りでない。

  前項但書に規定する維持の措置の範囲は、文部科学省令で定める。

  第1項の規定による許可を与える場合には、第43条第3項の規定を、第1項の規定による許可を受けた者には、同条第4項の規定を準用する。

第1項の規定を準用する。

  第1項の許可を受けることができなかつたことにより、又は第3項で準用する第43条第3項の許可の条件を付せられたことによつて損失を受けた者に対しては、国は、その通常生ずべき損失を補償する。

  前項の場合には、第41条第2項から第4項までの規定を準用する。

  第1項の規定による許可を受けず、又は第3項で準用する第43条第3項の規定による許可の条件に従わないで、史跡名勝天然記念物の現状を変更し、又はその保有に影響を及ぼす行為をした者に対しては、文化庁長官は、原状回復を命ずることができる。
 この場合には、文化庁長官は、原状回復に関し必要な指示をすることができる。

(関係行政庁による通知)
第80条の2 前条第1項の規定により許可を受けなければならないこととされている行為であつてその行為をするについて、他の法令の規定により許可、認可その他の処分で政令に定めるものを受けなければならないこととされている場合において、当該他の法令において当該処分の権限を有する行政庁又はその委任を受けた者は、当該処分をするときは、政令の定めるところにより、文化庁長官(第99条の第1項の規定により前条第1項の規定による許可を都道府県又は市の教育委員会が行う場合には、当該都道府県又は市の教育委員会)に対し、その旨を通知するものとする。

(復旧の届出等)
第80条の3 史跡名勝天然記念物を復旧しようとするときは、管理団体又は所有者は、復旧に着手しようとする日の30日前までに、文部科学省令の定めるところにより、文化庁長官にその旨を届け出なければならない。
ただし、第80条第1項の規定により許可を受けなければならない場合その他文部科学省令の定める場合は、この限りでない。

  史跡名勝天然記念物の保護上必要があると認めるときは、文化庁長官は、前項の届出に係る史跡名勝天然記念物の復旧に関し技術的な指導と助言を与えることができる。

(環境保全)
第81条 文化庁長官は、史跡名勝天然記念物の保有のため必要があると認めるときは、地域を定めて一定の行為を制限し、若しくは禁止し、又は必要な施設をすることを命ずることができる。

  前項の規定による処分によつて損失を受けた者に対しては、国は、その通常生ずべき損失を補償する。

  第1項の規定による制限又は禁止に違反した者には、第80条第7項の規定を、前項の場合には、第41条第2項から第4項までの規定を準用する。

(管理団体による買取りの補助)
第81条の2 管理団体である地方公共団体その他の法人が、史跡名勝天然記念物の指定に係る土地又は建造物その他の土地の定着物で、その管理に係る史跡名勝天然記念物の保有のため特に買い取る必要があると認められるものを買い取る場合には、国は、その買取りに要する経費の一部を補助することができる。

  前項の場合には、第35条第2項及び第3項並びに第42条の規定を準用する。

(保存のための調査)
第82条 文化庁長官は、必要があると認めるときは、管理団体、所有者又は管理責任者に対し、史跡名勝天然記念物の現状又は管理、復旧若しくは環境保全の状況につき報告を求めることができる。

第83条 文化庁長官は、左の各号の一に該当する場合において、前条の報告によつてもなお史跡名勝天然記念物に関する状況を確認することができず、且つ、その確認のため他に方法がないと認めるときは、調査に当る者を定め、その所在する土地又はその隣接地に立ち入つてその現状又は管理、復旧若しくは環境保全の状況につき実地調査及び土地の発掘、障害物の除却その他調査のため必要な措置をさせることができる。
 但し、当該土地の所有者、占有者その他の関係者に対し、著しい損害を及ぼす水のある措置は、させてはならない。
 1 史跡名勝天然記念物に関する現状変更又は保存に影響を及ぼす行為の許可の申請があつたとき。
 2 史跡名勝天然記念物がき損し、又は衰亡しているとき。
 3 史跡名勝天然記念物が滅失し、き損し、衰亡し、又は盗み取られる虞のあるとき。
 4 特別の事情によりあらためて特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物としての価値を調査する必要があるとき。

  前項の規定による調査又は指定によつて損失を受けた者に対しては、国は、その通常生ずべき損失を補償する。

  第1項の規定により立ち入り、調査する場合には、第55条第2項の規定を、前項の場合には、第41条第2項から第4項までの規定を準用する。

第6章 補  則

 第3節 地方公共団体及び教育委員会

(地方公共団体の事務)
第98条 地方公共団体は、文化財の管理、修理、復旧、公開その他その保存及び活用に要する経費につき補助することができる。

  地方公共団体は、条例の定めるところにより、重要文化財、重要無形文化財、重要有形民俗文化財、重要無形民俗文化財及び史跡名勝天然記念物以外の文化財で当該地方公共団体の区域内に存するもののうち重要なものを指定して、その保存及び活用のため必要な措置を講ずることができる。

  前項に規定する条例の制定若しくはその改廃又は同項に規定する文化財の指定若しくはその解除を行つた場合には、教育委員会は、文部科学省令の定めるところにより、文化庁長官にその旨を報告しなければならない。

第98条の2 (地方債についての配慮)
地方公共団体が文化財の保存及び活用を図るために行う事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情及び当該地方公共団体の財政状況が許す限り、適切な配慮をするものとする。

(都道府県又は市の教育委員会が処理する事務)
第99条 次に掲げる文化庁長官の権限に属する事務の全部又は一部は、政令で定めるところにより、都道府県又は市の教育委員会が行うこととすることができる。

 1 第35条第3項(第36条第3項(第56条の14、第76条第2項(第95条第5項で準用する場合を含む。)及び第95条第5項で準用する場合を含む。)、第37条第4項(第56条の14及び第77条第3項で準用する場合を含む。)、第46条の2第2項、第56条の6第2項、第56条の9第2項(第56条の21で準用する場合を含む。)、第56条の14、第56条の18第2項、第73条の2第75条第81条の2第2項、第95条第5項及び第95条の3第3項で準用する場合を含む。)の規定による指揮監督
 2 第43条又は第80条の規定による現状変更又は保有に影響を及ぼす行為の許可及びその取消し並びにその停止命令(重大な現状変更又は保存に重大な影響を及ぼす行為の許可及びその取消しを除く。)
 3 第51条第5項(第51条の2(第56条の16で準用する場合を含む。)、第56条の15第2項及び第56条の16で準用する場合を含む。)の規定による公開の停止命令
 4 第53条第1項、第3項及び第4項の規定による公開の許可及びその取消し並びに公開の停止命令
 5 第54条(第56条の17及び第95条第5項で準用する場合を含む。)、第55条、第82条(第95条第5項で準用する場合を含む。)又は第83条の規定による調査又は調査のため必要な措置の施行
 6 第57条第1項(第57条の2第1項において準用する場合を含む。)の規定による届出の受理、同条第2項の規定による指示及び命令、第57条の2第2項の規定による指示、第57条の3第1項の規定による通知の受理、同条第2項の規定による通知、同条第3項の規定による協議、同条第4項の規定による勧告、第57条の5第1項の規定による届出の受理、同条第2項又は第七項の規定による命令、同条第3項の規定による意見の聴取、同条第五項又は第7項の規定による期間の延長、同条第8項の規定による指示、第57条の6第1項の規定による通知の受理、同条第2項の規定による通知、同条第3項の規定による協議並びに同条第4項の規定による勧告

 都道府県又は市の教育委員会が前項の規定によつてした同項第五号に掲げる第55条又は第83条の規定による立入調査又は調査のための必要な措置の施行については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。

 都道府県又は市の教育委員会が、第1項の規定により、同項第6号に掲げる事務のうち第57条の3第1項から第四項まで又は第57条の6第1項から第4項までの規定によるものを行う場合には、第57条の3第5項又は第57条の6第5項の規定は適用しない。

 都道府県又は市の教育委員会が第1項の規定によつてした次の各号に掲げる事務(当該事務が地方自治法第2条第8項に規定する自治事務である場合に限る。)により損失を受けた者に対しては、当該各号に定める規定にかかわらず、当該都道府県又は市が、その通常生ずべき損失を補償する。
 1 第1項第2号に掲げる第43条又は第80条の規定による現状変更又は保存に影響を及ぼす行為の許可 第43条第5項又は第80条第5項
 2 第1項第5号に掲げる第55条又は第83条の規定による調査又は調査のため必要な措置の施行 第55条第3項又は第83条第2項
 3 第1項第6号に掲げる第57条の5第2項の規定による命令 同条第9項

 前項の補償の額は、当該都道府県又は市の教育委員会が決定する。

 前項の規定による補償額については、第41条第3項の規定を準用する。

 前項において準用する第41条第3項の規定による訴えにおいては、都道府県又は市を被告とする。

 都道府県又は市の教育委員会が第1項の規定によつてした処分その他公権力の行使に当たる行為のうち地方自治法第2条第9項第2号に規定する第2号法定受託事務に係るものについての審査請求は、文化庁長官に対してするものとする。

(出品された重要文化財等の管理)
第100条 文化庁長官は、政令で定めるところにより、第48条(第56条の16で準用する場合を含む。)の規定により出品された重要文化財又は重要有形民俗文化財の管理の事務の全部又は一部を、都道府県又は指定都市等の教育委員会が行うこととすることができる。

  前項の規定により、都道府県又は指定都市等の教育委員会が同項の管理の事務を行う場合には、都道府県又は指定都市等の教育委員会は、その職員のうちから、当該重要文化財又は重要有形民俗文化財の管理の責に任ずべき者を定めなければならない。

(修理等の施行の委託)
第101条 文化庁長官は、必要があると認めるときは、第38条第1項又は第93条の規定による国宝の修理又は滅失、き損若しくは盗難の防止の措置の施行、第58条第1項の規定による発掘の施行及び第78条第1項又は第93条の規定による特別史跡名勝天然記念物の復旧又は滅失、き損、衰亡若しくは盗離の防止の措置の施行につき、都道府県の教育委員会に対し、その全部又は一部を委託することができる。

  都道府県の教育委員会が前項の規定による委託に基き、第38条第1項の規定による修理又は措置の施行の全部又は一部を行う場合には、第39条の規定を、第58条第1項の規定による発掘の施行の全部又は一部を行う場合には、同条第3項で準用する第39条の規定を、第78条第1項の規定による復旧又は措置の施行の全部又は一部を行う場合には、同条第2項で準用する第39条の規定を準用する。

(重要文化財等の管理等の受託又は技術的指導)
第102条 都道府県の教育委員会は、所有者(管理団体がある場合は、その者)又は管理責任者の求めに応じ、重要文化財、重要有形民俗文化財又は史跡名勝天然記念物の管理(管理団体がある場合を除く。)、修理若しくは復旧につき委託を受け、又は技術的指導をすることができる。

  都道府県の教育委員会が前項の規定により管理、修理又は復旧の委託を受ける場合には、第39条第1項及び第2項の規定を準用する。

(書類等の経由)
第103条 この法律の規定により文化財に関し文部科学大臣又は文化庁長官に提出すべき届書その他の書類及び物件の提出は、都道府県の教育委員会を経由すべきものとする。

  都道府県の教育委員会は、前項に規定する書類及び物件を受理したときは、意見を具してこれを文部科学大臣又は文化庁長官に送付しなければならない。

  この法律の規定により文化財に関し文部科学大臣又は文化庁長官が発する命令、勧告、指示その他の処分の告知は、都道府県の教育委員会を経由すべきものとする。
 但し、特に緊急な場合は、この限りでない。
文部科学大臣又は文化庁長官に対する意見具申)
第104条 都道府県及び市町村の教育委員会は、当該都道府県又は市町村の区域内に存する文化財の保存及び活用に関し、文部科学大臣又は文化庁長官に対して意見を具申することができる。

(地方文化財保護審議会)
第105条 都道府県及び市町村の教育委員会に、条例の定めるところにより、地方文化財保護審議会を置くことができる。

  地方文化財保護審議会は、都道府県又は市町村の教育委員会の諮問に応じて、文化財の保存及び活用に関する重要事項について調査審議し、並びにこれらの事項に関して当該都道府県又は市町村の教育委員会に建議する。

  地方文化財保護審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、条例で定める。

(文化財保護指導委員)
第105条の2 都道府県の教育委員会に、文化財保護指導委員を置くことができる。

  文化財保護指導委員は、文化財について、随時、巡視を行い、並びに所有者その他の関係者に対し、文化財の保護に関する指導及び助言をするとともに、地域住民に対し、文化財保護思想について普及活動を行うものとする。

  文化財保護指導委員は、非常勤とする。

(事務の区分)
第105条の3 第70条第1項及び第2項、第71条第1項並びに第70条第3項及び第71条第4項において準用する第69条第3項及び第4項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。


縄文学研究室トップ法令集トップ管理人:Nakamura Kousaku
E-mail:info@jomongaku.net