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【1984年】
東京都文化財保護提要より】
【昭和59年11月30日 記念物課埋蔵文化財担当】

事務連絡

1 発掘調査の費用負担について

a 従来から土木工事に伴う緊急発掘調査については、事業者に費用の負担を求め、事業者が個人であって専らその個人の用に供する住宅の建設に伴う場合等、費用の負担を求めることが困雄なものについては、文化財保護部局の経費で実施することとしてきたところであるが、今後とも、その方針に従って処理されたい。

b 農業基盤整備事業に係る緊急発掘調査については、農林水産省との覚書(「文化財保護法の一部改正に関する覚書」昭和50年5月23日付 庁保管第111号)に基づき実施しているところであり、原則として、当該調査費用は農業基盤整備費のなかで負担を求め(5項適用)、農家負担分について文化財保護部局の経費で実施するのが適当である。

c 公立学校の建設に伴う発掘調査について、建設部分の発掘調査費は学校建設の「付帯工事費」として、国の補助対象に含まれているので(「公立学校施設費国庫負担金等に関する関係法令等の運用細目」昭和32年4月4日付 文施助第62号)、その補助条件に該当する限り、学校建設部局で予算化するよう協議されたい。

d なお、民間・公共事業を問わず、建設場所等を定めるなど遺跡の保存を目的とする範囲確認調査や遭構のあり方等の確認調査については、文化財保護部局の経費で実施するのが適当である。


2 補助金申請について

a 補助事業者が同一で、補助事業の種別(発掘調査・遺跡詳細分布調査・重要遺跡確認緊急調査等)が同一である事業について、極力、一事業に統合して申請されたい。この場合、事業名称は「○○遺跡ほか発掘調査」、「○○遺跡ほか遺跡詳細分布調査」等とすること。

b 申請書添付の設計書の支出内訳明細書については、別表を参照の上、必ず「主たる事業費」と「事務費」に項目を区分して記載されたい。特に旅費、需要費、役務費について注意すること。なお、複数の事業を統合して行う場合には、総活表及び各事業毎の支出内訳明細書を付けること。但し、同一開発に係る複数遁跡の調査で、支出内訳を明確に区分できない事業や、不特定の個人住宅等に係る事業は、この限りでない。
c 申請書の補助事業名称は、遺跡名をあてることが望ましいが、開発事業地内における調査や、遺跡を特定せず緊急的に対応しなけれはならない個人住宅等に係る調査の名称は「○○ほ場整備地区内遺跡発掘調査」、「町内遺跡発掘調査」等としても差し支えない。

d 申請書の補助事業名称は、文化庁が内示した名称を使用することとし、内示した名称を変更する必要のある場合は了解を求めること。

e 交付申請書には、次の書類を添付すること。
 1 申請者の資産及び負担に関する書類
 2 設計書
  @ 補助事業に係る文化財の概要(f項を参照のこと)
  A 補助事業の内容(事業の原因、調査の目的・方法等を具体的に記すこと)
 3 設計図(位置図・配置図等)
 4 補助事業に係る収支予算書
  @ 収入の部
  A 支出の部
  B 支出内訳明細書
 5 工程表
 6 現況写真

f 申請書添付の設計書には、文化財の槻要として下記のことを明記されたい。
 1 遺跡の名称(ルビをふること)
 2 遺跡の内容(年代及び種類を明記し、簡単な説明を加えること)
 3 遺跡の所在地(ルビをふること)
 4 遺跡の全体規模( u、 基等)
 5 遺跡内における当面の開発而積( u、 基等)
 6 遺跡内における当該年度の調査面積( u、 基等)
 7 調査地の現況(水田、宅地、山林等)
 なお、複数の事業を統合した場合には、各事業ごとに上記のことを記すこと。

g 特に農業基盤整備事業に係る調査については、事業が一体であっても、農政側と文化財側の負担を明確に区分し、農家負担分に見合う対象面積を設定し、一つの事業として完結させること。なお、農政側と文化財側の負担を支出項目別(例えば、共済費・旅費は文化財側負担、需要費・賃金は農政側負担)で分担することは好ましくない。

h 申請書には、直営か委託事業かに拘らず、調査組織表(調査委員・調査担当老等の氏名及び職名等を明記したもの)を必ず添付すること。


3 補助金執行について
a 補助事業は、「文化財保存事業及び文化財保存施設整備関係補助金交付要綱(昭和54年5月1日)」や「埋蔵文化財発掘調査国庫補助事業の執行に係る留意事項(昭和58年11月15日)」等に基づき適切に執行すること。

b 調査報告書の刊行については、次の点に留意すること。
 1 原則として当該調査年度に刊行すること。
 2 統合事業の場合は、文化庁と協議の上、数か年の調査実施分をまとめて刊行することもできる。
 3 当該調査年度に刊行することが困雄である場合は、その翌年度に限り刊行することを認めることもあるので、事前に当庁と協議願いたい。

c 実績報告書に記入する実績額は、円単位とすること(千円単位の切上げ、切り捨てはしないこと)。
d 発掘調査地を原状に埋戻す必要がある場合、砂利等の必要最少限の原材料については補助対象に計上しうるので、埋戻し作業に遺漏のないよう配慮されたい。

e 発掘調査中の安全対策には十分配慮されたい。

(別表) 支出内訳書の項目区分及び注意事項
 【略】


縄文学研究室トップ法令集トップ管理人:Nakamura Kousaku
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