埋蔵文化財関連法令集法令集トップ縄文学研究室トップ

埋蔵金に興味をもって来てくださった方々へ

 本ページは、当サイトの埋蔵文化財関係法令集『ISIZEあちゃら』1999年10月号に掲載された際に設けたページです。
 その後、『Yahoo! JAPAN Internet Guide』2001年6月号に本ページの文章が引用されています。
 私は「一画千金は無理 発掘には反対」というスタンスですが、『あちゃら』には特集記事の性格上、かなり弱い表現の部分が掲載されています。また、その後文化財保護法の改正があり、さらに『Yahoo!…』には誤りもありますのでご注意ください。
 また、当サイトは学生が運営していますので、発言には責任は持てません。最終的には当該地の教育委員会へお尋ね下さるようお願いします。(99/8/22、01/4/27改変)

■埋蔵金探しは推理ゲームですよね

 埋蔵金を捜し求めることは、他の歴史の謎を解くのと同様、ロマンたっぷりの素晴らしい推理ゲームだと思います。
 いかにしたら守れるかを考えて財宝を埋めた過去の人物たちとの知的な対決であり、その財宝を横取りすることは目的ではないと思います。

■「埋蔵金で一攫千金」はほぼ無理です

 文化財は国民の共有財産です。現在の文化財保護法、特に埋蔵文化財の項目は、戦後の混乱期の乱掘を防ぐ目的でつくられたものです。発掘・所有は、現在の法体制ではかなりの制約をうけるはずです。

 発掘というものは結局は文化財の破壊なのです。従って、その実施においては最新技術を駆使して最大限の「記録」を残さねばなりません。つまり考古学専門家として既に業績をもつ人物にしか発掘許可はおりないということです(発掘捏造事件以降、さらに強化されています。こちらの資料参照)。

 また、この問題は文化財との関わりだけではすみません。
 基本的に、自分の所有物でないものを手に入れた場合、それは「落とし物」として警察署に届出なければなりません(遺失物法参照)。
 文化財として処理される場合、警察から、都道府県教育委員会へ提出され文化財かどうかの鑑査があり、文化財と認定された場合は通常都道府県に帰属します(2000年法改正。詳しくは文化財保護法第63条・第63条の2参照)
 その後、発見者・土地所有者へ報償金の支払もしくは出土品の譲与があります。しかし、譲与を受ける場合は、出土したもの全て(焼き物の破片等)を一緒に保管する義務がありますが、個人でこれができるとはまず考えられません。よって、通常はその市町村に帰属することになります(この部分については、法的には出土品の廃棄が認められたため、実際にどう取扱われるかは地域による)。また、報償金の額もかなり低いそうです。

 もしも埋蔵箇所を特定できたなら、そこから先は公的機関に任せるようにしてください。
 実際に、テレビ局が古墳を破壊し、文化庁から強い指導があったようです。

 くれぐれも自分勝手な行動で国民の遺産を破壊することのないようにお願いします。


■当サイト掲載の関係法令について

 新聞・テレビは毎日のように歴史を塗り変える新しい発見を報道していますが、そのほとんどは開発のために、やむを得ず発掘調査した遺跡からの発見なのです。
 文化財保護法は、発掘を大きく2つに分けています。1つは、純粋な学術目的の発掘調査。もう1つが、開発目的の発掘調査です。

 文化財保護法制定当初は、前者が主体だったようですが、高度成長期以降後者が爆発的に増加し、96年度は約1万件の調査が行われています(これに対し、学術調査は約350件)。
 このような状況下で開発と文化財保護とをいかに円滑に両立させるかということで、文化庁が関係省庁・公団等と協議し、都道府県教育委員会へ「通知」を出してきました。
 つまり、この世界で問題となるのは圧倒的に開発目的の場合で、従って当サイトに掲載する「通知」類もほぼ開発目的の発掘関係なのです。

 よって、埋蔵金に興味のある皆さんに見ていただける資料は、文化財保護法・遺失物法を除き、ほとんどないことをお断りしておきます。


縄文学研究室トップ法令集トップ管理人:Nakamura Kousaku
E-mail:info@jomongaku.net