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【1967年】
【『文化財保護の手引き』(神奈川県教育委員会)より】

日本道路公団の建設事業等工事施行に伴う埋蔵文化財包蔵地の取扱いに関する覚書

昭和42年9月30日       
文化財保護委員会事務局長 印
日本道路公団副総裁 印
 文化財保護委員会(以下「委員会」という。)と日本道路公団(以下「公団」という。)とは、公団の建設事業及びこれに伴う付帯工事(以下「事業」)の施行に伴う埋蔵文化財包蔵地の取扱いについて、下記のとおり覚書を交換する。



1 事業施行に際しての意見聴取及び協議
 公団は、公団事業施行に伴う埋蔵文化財包蔵地の取扱いについては、文化財保護法の趣旨を尊重し、事業施行前に都道府県教育委員会の意見を聴取し、委員会と協議の上、次の各号に区分して必要な措置をとるものとする。
(1)事業地区に含めないもの
(2)事業地区に含めるが、保存をはかるもの
(3)発掘調査を行なって記録を残すもの

2 工事施行中に埋蔵文化財包蔵地を発見した場合
 埋蔵文化財包蔵地の所在が周知されていなかった地域において、公団が工事施行中に埋蔵文化財を発見した場合の取扱いについては、公団は前項に準じ委員会と協議して措置するものとする。

3 事前の大規模分布調査
(1)公団が事業を施行する場合においては、事前に経過予定地域の埋蔵文化財包蔵地の分布調査について委員会と協議するものとする。
(2)(1)の分布調査について委員会の指導助言により、都道府県教育委員会が実施する場合には、公団は図面資料の提出等できる限りの協力をするものとする。
(3)(1)の分布調査に要する費用は、原則として文化財保護行政側において措置するものとする。

4 発掘調査
(1)前項1および2の協議の結果、埋蔵文化財包蔵地の発掘調査が必要となった場合、公団は都道府県教育委員会に委託して実施するものとし、委員会は都道府県教育委員会が受託するよう指導するものとする。
(2)公団が負担する発掘調査費は、原則として公団の事業施行地内(土取場その他付帯工事要地等を含む。)に係るものとし、その内容は1発掘作業費(調査員、補助員の日当、旅費及び人夫の賃金、機械器具借損料、立入補償費等直接発掘作業に要する費用)2報告書類作成費(記録作成のための印刷製本費)3調査雑費とする。
(3)発掘調査等を実施する場合、公団と都道府県教育委員会等との間で、発掘調査に関する実施方法、実施期間及び公団の負担額等について協議が整わない場合、委員会は、両者の意見を調整し、すみやかに、発掘調査を終了し得るよう取り計らうものとする。

5 費用負担の範囲
 公団の事業区内における埋蔵文化財包蔵地の保護に関して公団が負担する費用は、原則として発掘調査にかかる経費の範囲内とする。

6 埋蔵文化財の取扱い
 発見した埋蔵文化財について、公団は文化財保護法の趣旨にかんがみ公団に帰属する埋蔵文化財に関する権利を放棄するものとする。

 この覚書に定めのない事項及び疑義を生じた事項については、その部度委員会と公団は協議するものとする。


縄文学研究室トップ法令集トップ管理人:Nakamura Kousaku
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