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【1986年】
公共事業と埋蔵文化財より】
建設省経整発第21号
建設省経民発第9号
建設省都区発第26号

昭和61年4月11日
各都道府県担当課長、各政令指定都市担当局長 殿
建設経済局調整課長         
建設経済局宅地開発課民間宅地指導室長
建設省都市局区画整理課長      

開発と文化財の取扱いについての調整、調査に関する事務処理等の標準について(通知)



 組合等が行う土地区画整理事業及び民間事業者が行う宅地開発事業(以下「宅地開発事業」と総称する。)を施行するに当たり、埋蔵文化財の発掘調査が必要となつた場合においては、従来、文化財保護法(昭和25年法第214号)上の手続き以前において、事前に教育委員会とその取扱いについて協議が行われているところであるが、今般、この事前協議の円滑化のために、別添「開発と文化財の取扱いについての調整、調査に関する事務処理等の標準」(以下「標準」という。)を取りまとめたので、今後の協議に当たつては、当面、下記事項に留意しつつ、これを参考とするよう組合等及び民間事業者を指導されたい。
 なお、この標準については、文化庁とも協議済みであるので、念のため申し添える。追つて、貴管下市町村にもこの旨周知徹底されたい。



1 従来、教育委員会と事業者との事前協議は、宅地開発事業の基本計画策定段階に至つて開始されることが多く、このため、協議が長期にわたり、宅地開発事業の施行に大きな影響を生ずることがあつたことにかんがみ、今後は、その基本構想立案段階から協議を開始するよう努めること。

2 事業者は、次の事項について、教育委員会と事前協議を行うものとし、これに基づき協定書を締結すること。
  なお、協定書は、特に重要な遺跡の発見があつた場合、用地買収や工事の著しい遅延があつた場合等真にやむを得ない事情が生じた場合を除き、変更しないものとすること。
 1 宅地開発事業の施行に伴い実施される発掘調査の土地の範囲
 2 埋蔵文化財包蔵地の保存措置
 3 発掘調査の体制
 4 発掘調査の期間
 5 発掘調査の全体費用
 6 協議に基づいて事業者が支出する費用
 7 発掘調査の委託契約及び委託費の支払い方法
 8 不時遺跡発見の場合の取扱い方針
 9 発揮調査の実施計画書の作成

3 事業者は、事業実施計画の作成に当たつては、埋蔵文化財発掘調査と宅地開発事業が同一施行地区内において併行して実施できるよう、工期、工区割及び工法等についで検討すること。また、発掘調査の円滑化のため必要があるときは、作業機械及び作業員の提供等に努めること。

4 発掘調査を実施する場合において、事業者が調査費を支出するときの費用の範囲は、埋蔵文化財の発掘作業費及び発掘又は発見された文化財に係る整理保存費等のうち必要最小限のものとし、継続的な管理費、学術的研究のための費用等は含まないものとすること。

5 当該事業の規模、内容、調査に要する費用の額及び事業者の負担能力からみて、この通知による標準により難いときは、速やかに、貴職において状況を把握の上、建設経済局宅地開発課民間宅地指導室長又は都市局区画整理課長あて報告されたい。



61保記第40号  
昭和61年4月28日
各都道府県教育委員会教育長 殿
文化庁文化財保護部記念物課長

開発と埋蔵文化財の取扱いについての調整、調査に関する事務処理等の標準について(通知)


 このたび、宅地開発事業に伴う埋蔵文化財の取扱いについて、建設省と協力して別添「開発と文化財の取扱いについての調整、調査等に関する事務処理等の標準」(以下「標準」という。)を取りまとめました。 この標準は、主として宅地開発事業者に対し埋蔵文化財への早期の対応を促すものであり、今後、建設省は、宅地開発事業に伴う埋蔵文化財の取扱いについて、この標準を参考とするよう都道府県の土木部局等を通じて事業者を指導することになっています。
 ついては、貴職においても、宅地開発事業に伴う埋蔵文化財の取扱いについては、従前の通知によるとともに、今後、この標準を参考にして対応してください。
 おって、貴管下各市町村教育委員会に対し、この趣旨の徹底を図るとともに、適切な指導をお願いいたします。




別添−開発と文化財の取扱いについての調整、調査等に関する事務処理等の標準

(1)組合等施行土地区画整理事業
[事業推進の各段階と手順]    [埋蔵文化財関係の取扱い]

 宅地需要の見通し
   ↓
 区画整理の候補地選定
   ↓
 区画整理基本構想立案   ←―→ 遺跡地図等による分布状況の把握
   ↓                ↓
 地元説明会        ←―→ 現地調査による分布状況の把握
   ↓                ↓
 組合設立準備委員会の結成 ――→ 遺跡範囲確認調査(教育委員会)
   ↓                ↓
 基本計画策定       ←―→ 埋蔵文化財取扱いの事前協議と協定
   ↓                ↓
 都市計画決定       ――→ 発掘調査の届出
   ↓                ↓
 事業計画作成           発掘調査
   ↓
 組合設立認可
   ↓
 実施計画策定
   ↓
 工事着工         ←――
   ↓                ↓
 工事完了         ←―― 遺物整理・報告書の作成

(2)都市計画法第29条の認可に係る宅地開発事業

[事業推進の各段階と手順]    [埋蔵文化財関係の取扱い]

 土地情報の収集・土地選定 ←―→ 遺跡地図等による分布状況の把握
   ↓                ↓
 開発に関する調査企画   ←―→ 現地調査による分布状況の把握
   ↓
 土地取得
   ↓                ↓
 宅地開発基本構想立案   ――→ 遺跡範囲確認調査(教育委員会)
   ↓                ↓
 基本計画策定       ←―→ 埋蔵文化財取扱いの事前協議と協定
   ↓
 事前審査
   ↓                ↓
 関連公共協議第(第32条) ――→ 発掘調査の通知又は届出
   ↓                ↓
 基本設計             発掘調査
   ↓
 開発許可(第29条)
   ↓
 実施設計
   ↓
 工事着工         ←――
   ↓                ↓
 工事完了         ←―― 遺物整理・報告書の作成


縄文学研究室トップ法令集トップ管理人:Nakamura Kousaku
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