埋蔵文化財関連法令集縄文学研究室トップ法令集トップ
【1959年】
【「埋蔵文化財保護の手引き」(神奈川県教育委員会)より】
文委庶第2号  
昭和34年1月17日

各都道府県教育委員会教育長 殿
文化財保護委員会事務局長

文化財保護行政事務組織の充実強化について(依頼)


 文化財保護行政については、かねてから御協力を賜り感謝します。
 文化財保護行政は申すまでもなく、政府および地方公共団体の周到な配慮と法の趣旨にそう積極的な活動にまつものが多いのでありますが、地方公共団体なかんずく都道府県における文化財保護に関する事務内容はますます広汎多岐に及ぶ実情にあるにもかかわらず、その事務組織は必ずしも満足すべき状況にあるとはいえません。
 各都道府県においては、このことについて、かねてから考慮されていることと思いますが、文化財保護行政に附する事務組織の強化については下記の点を御勘案の上格段の配慮をお願いします。



1 係組織の充実について
 各部道府県に所在する文化財の種類および数量ならびに修理、防災等保護事業の実情などによって、各都道府県の文化財保護行政事務量は種々差があるため、その事務組織も一律に考えることはできないが、調査の結果によれば、独立の課を有する東京、京都、奈良の三都府県を除いては、文化財保護行政事務関係の専任者の数、係組織の態様、内容等その組織陣容は必ずしも十分とはいいがたく、なかには文化財保護行政の拡充はおろか事務の円滑な処理さえも期し難いと思われる県もある実情である。各都道府県においては、この点について、十分な検討を加え、実情に応じて、係組織ならびに専任者の充実等事務組織の強化について格別の御考慮をお願いしたい。

2 専門職の設置について
 文化財保護行政事務内容はかなり専門的分野に及び専門的識見を有する職員を必要とするにもかかわらず、その職制が明確にされていないため、職員組織の充実ならびに事務遂行に種々支障がある向が多いので、当委員会としては都道府県教育委員会事務局に、例えば、「文化財保護主事」のごとき専門職の設置を法的に規定し、その給与上の格付等についても考慮を払うような措置について検討を重ねてきたが、直ちにこれを実現しえない事情にあり、目下さらに研究中である。
 ついては、さしあたり「地方教育行政の組織および運営に関する法律施行令」(昭和31年政令第221号)第6条の規定に基き、教育委員会規則によって文化財保護主事等専門職の設置をはかるよう格別の措置をお願いしたい。

縄文学研究室トップ法令集トップ管理人:Nakamura Kousaku
E-mail:info@jomongaku.net