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【1996年】
【『文化財保護提要』より】
庁保伝第143号  
平成8年8月30日

各都道府県・指定都市・中核市教育委員会教育長 殿
文化庁次長

文化財保護法の一部を改正する法律等の施行について


 「文化財保護法の一部を改正する法律」(別冊)が、さきの第136回国会において成立し、平成8年6月12日、法律第66号をもって公布され、同法は、「文化財保護法の一部を改正すろ法律の施行期日を定める政令」(別紙一)(平成8年政令第261号。同年8月30日公布、同年10月1日施行)により同年10月1日から施行されることとなりました。
 この改正は、文化財保護審議会の下に設置された文化財保護企画特別委員会により平成6年7月にとりまとめられた『時代の変化に対応した文化財保護施策の改善充実について』及び文化庁長官の諮問機関として設置された文化政策推進会議により平成7年7月にとりまとめられた『新しい文化立国をめざして』において提言された事項を踏まえたものであり、近年における文化財を取り巻く社会状況の急激な変化に対応して文化財保護施策の充実を図るとともに、地方公共団体の果たすべき役割の強化の必要性にかんがみ、主として下記の点について制度的な充実を図ったものであります。
 1 文化財登録制度の導入
 2 指定都市等への権限の委任及び市町付の役割の明確化
 3 重要文化財等の活用の促進
 また、この改正に伴い、次のとおり文部省令の制定等が行われました。
  1 登録有形文化財に係る登録手続及び届出書等に関する規則(別紙二)
    (平成8年文部省令第29号。同年8月30日公布、同年10月1日施行)
  2 国宝、重要文化財等の管理、修理等に関する技術的指導に関する規則の一部を改正する省令(別紙三)
    (平成8年文部省令第30号。同年8月30日公布、同年10月1日施行)
  3 国宝、重要文化財又は重要有形民俗文化財の出品又は公開の申出及び費用負担に関する規則の一部を改正する省令(別紙四)
    (平成8年文部省令第31号。同年8月30日公布、同年10月1日施行)
  4 登録有形文化財登録基準(別紙五)
    (平成8年文部省告示第152号。同年8月30日告示)
 ついては、下記事項を御了知の上、遺漏のないよう措置されるとともに、関係機関及び管下市(区)町村等に対し趣旨の徹底方につきよろしくお取り計らい願います。


第1 文化財保護法の一部を改正する法律関係

(略)

2 指定都市等への権限の委任等及び市町村の役割の明確化
 今回の法改正においては、近年における地方公共団体の文化財保護に係る体制の充実及び地方分権の堆進等の状況に対応し、従来都道府県の教育委員会に対してのみ行われていた文化庁長官の権限の委任等のうち、その一部については、指定都市及び中核市(以下「指定都市等」という。)の教育委員会に対しても行うことができることとした。また、従来都道府県の教育委員会についてのみ置かれていた、文化財の保存及び活用に関する文部大臣又は文化庁長官への意見具申及び文化財保護審議会の設置に関する規定について、市町村(市町村の組合及び特別区を含む。)の教育委員会に関して規定を整備することとした。

(1)指定都市等が、発掘調査により発見した文化財の取扱いの特例(法第98条の3関係)
 指定都市等の教育委員会が行った発掘調査により文化財を発見した場合については、指定都市等は、法第59条第1項及び第62条の規定の準用により、当該文化財の所有者が判明している場合の所有者への返還、所有者が判明しない場合における文化財を発見した旨の警察署長への通知及び所有者から返還の請求があった場合における当該文化財の警察署長への引渡しを行うこととしたこと。
 (注)従来、都道府県教育委員会の行った発掘調査により発見された文化財に関し、都道府県教育委員会について認められていた特例を、指定都市等の教育委員会にも認めることとしたものである。

(2)次に掲げる文化庁長官の権限の指定都市等への委任(法第99条関係)
 ア 国が補助金を交付した重要文化財等の管理・修理等の指揮監督(法第99条第1項第1号関係)
 イ 重要文化財等の現状変更等の許可・許可の取消し・現状変更行為等の禁止命令(法第99条第1項第2号関係)
 ウ 所有者等による重要文化財等の公開の停止・中止命令(法第99条第1項第3号関係)
 エ 所有者等以外の者による重要文化財の公開の許可・許可の取消し・公開の停止命令(法第99条第1項第4号関係)
 オ 重要文化財等の保存のための調査・史跡等の調査のため必要な措置の施行(法第99条第1項第5号関係)
 カ 発掘調査の停止命令(法第99条第1項第6号関係)
 (注)従来、今回の改正前の文化財保護法第99条第1項の規定に基づく告示(昭和29年9月15日文化財保護委員会告示第38号、昭和39年6月27日文化財保護委員会告示第43号及び昭和50年10月9日文化庁告示第14号)により、各都道府県の区域内に所存する文化財につき各都道府県教育委員会に委任することとされている事務を、各指定都市等に対しても委任することができることとしたものである具体的な事務の委任については、別途、官報に告示するとともに事務処理に関して通知することとしているので、それらに即して円滑かつ適切な事務の執行に当たることとされたい。

(3)埋蔵物として提出された物件の鑑査の事務等の委任(法第100条の2関係)
 指定都市等の区域内において発見され、遺失物法(明治32年法律第87号)第13条で準用する同法第1条の規定により埋蔵物として提出された物件に係る法第61条の規定による文化庁長官の鑑査、文化財であると認めた場合の警察署長への通知及び文化財でないと認めた場合の当該物件の警察署長への差戻しの事務を、各指定都市等へ委任することができることとしたこと。
 (注)従来、今回の改正前の文化財保護法第100条の2第1項の規定に基づく告示(昭和46年9月10日文化庁告示第15号)により、各都道府県の教育委員会に委任することとしている事務を、各指定都市等に対しても委任することができることとしたものである。
 具体的な事務の委仕については、別途、官報に告示するとともに事務処理に関して通知することとしているので、それらに即して円滑かつ適切な事務の執行に当たることとされたい。

(以下略)

縄文学研究室トップ法令集トップ管理人:Nakamura Kousaku
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