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【1975年】
【『文化財保護の手引き』(神奈川県教育委員会)より】
50林野企第49号 
昭和50年10月1日

林野庁長官

文化財保護法の一部改正に伴う文化財の保護と林業生産活動等との関係の円滑な調整について(通達)[抄]


 文化財保護法の一部を改正する法律が、昭和60年7月1日公布され、同年10月1日から施行された。同法により伝統的建造物群保存地区制度の創設、埋蔵文化財に関する制度の整備等が図られたところであるが、これらの文化財の保護と林業生産活動等との関係について下記事項に留意の上、その円滑な調整に努められたい。
 なお、このことについては、文化庁とは了解済であるので、念のため申し添える。



2 埋蔵文化財関係について
(1)埋蔵文化財関係の規定が整備され、土木工事その他埋蔵文化財の調査以外の目的で、貝づか、古墳その他埋蔵文化財を包蔵する土地として周知されている土地を発掘しようとする場合には、発掘に着手する日の60日前までに文化庁長官に届け出なければならないこととされるとともに、森林開発公団等国の機関等が発掘する場合の特例が定められた(法第57条の2第57条の3)が、これらの規定は非常災害のために必要な応急措置として行う行為、例えば、緊急な治山工事等を予定したものではないものとされている。

(2)林業生産基盤の整備の事業と埋蔵文化財の保護との関係の円滑な調整に資するため、次のような方向で処理するものとされている、
ア 林務担当部局は、周知の埋蔵文化財包蔵地において林業生産基盤の整備の事業の実施を予定する場合には、文化財保護担当部局の当法事業実地予定地区内における当該埋蔵文化財の調査に要する期間等を考慮して、あらかじめ、工事の実施計画(対象地域が特定できる段階のもの)について、文化財保護担当部局と連絡調整を図るものとする。
イ 文化財保護担当部局は、林業生麦基盤の整頻の事業に係る法第57条の3第3項及び第57条の6第3項の協議並びに林業生産基盤の整備の事業の実施地区及び実施予定地区に係る各種文化財の調査に当たっては、当該事業の計画的かつ円滑な実施に支障が生じないよう速やかに措置するものとする。また、文化庁は、法第57条の3第2項の通知を行う場合には、同条第1項の通知の日から60日以内に行うものとする。
ウ 林業生産基盤の整備の事業の実施地区及び実施予定地区に係る埋蔵文化財の調査は、原則として、文化財保護担当部局において実施するものとし、かつ、当該調査に要する経費は、すべて文化財担当部局において負担するよう努めるものとする。
エ ウにかかわらず、やむを得ず、当該調査に要する経費を、林業生産基盤の整備のための費用の中で負担せざるを得ない場合においても、当該経費のうち林家等林業事業体の負担分については文化財保護担当部局において負担するものとする。
オ 文化財保護担当部局は、文化財の事前分布調査を実施するに当たっては、林業生産基盤の整備の事業の実施地区及び実施予定地区において優先的に実施するよう努めるものとする。
カ 文化財保護担当部局は、法第57条の5の行為の停止命令の発動に当たっては、季節に左右されることの多い農林漁業活動及び林業生産の整備の事業等の円滑な実施に支障が生じないよう十分留意するものとする。


縄文学研究室トップ法令集トップ管理人:Nakamura Kousaku
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